月間活動報告 | 2021年11月

白馬のスキー場オープン初日、突然のオープンにも関わらずローカルたちが集い(もちろんその中にPOWメンバーもいました)、「やっぱりこれだよね」と微笑み合う。いよいよシーズンが到来、準備はばっちりでしょうか?

11月は北海道・札幌から活動がスタート。POW JAPANにとって2度目の主催となるシンポジウムを札幌市とともにオンライン開催し、札幌の行政、研究者、スキーヤー/スノーボーダー、若者が集まり同じ方向を見て歩みはじめる、とても貴重な機会となりました。2019年に白馬村で開催したシンポジウムが気候変動の取り組みの種まきとなったように、北海道・札幌でのシンポジウムが大きな流れのきっかけとなるよう、ローカルの仲間たちとともに行動していきます。

また今年の初夏、「滑るのが大好きで、このままだと滑れなくなってしまうと危機感を抱いている。高校生の私も何かアクションを起こしたい」と東京の高校に通う学生が連絡をくれたことをきっかけに、多くの関係者の協力を得て実現できた「第一回雪板ワークショップ」。自然環境に配慮された材料を使って自分だけの雪板を作ることを通して、気候変動や今自分できることを考える、そんな2日間となりました。何より、「行動を起こしたい」という彼女をサポートできたことは、POWのミッションを体現する企画でもありました。以下のレポートをご覧いただき、あなたの行動のきっかけとなれば、幸いです。

月間活動報告 | 2021年11月

白馬のスキー場オープン初日、突然のオープンにも関わらずローカルたちが集い(もちろんその中にPOWメンバーもいました)、「やっぱりこれだよね」と微笑み合う。いよいよシーズンが到来、準備はばっちりでしょうか?
11月は北海道・札幌から活動がスタート。POW JAPANにとって2度目の主催となるシンポジウムを札幌市とともにオンライン開催し、札幌の行政、研究者、スキーヤー/スノーボーダー、若者が集まり同じ方向を見て歩みはじめる、とても貴重な機会となりました。2019年に白馬村で開催したシンポジウムが気候変動の取り組みの種まきとなったように、北海道・札幌でのシンポジウムが大きな流れのきっかけとなるよう、ローカルの仲間たちとともに行動していきます。
また今年の初夏、「滑るのが大好きで、このままだと滑れなくなってしまうと危機感を抱いている。高校生の私も何かアクションを起こしたい」と東京の高校に通う学生が連絡をくれたことをきっかけに、多くの関係者の協力を得て実現できた「第一回雪板ワークショップ」。自然環境に配慮された材料を使って自分だけの雪板を作ることを通して、気候変動や今自分できることを考える、そんな2日間となりました。何より、「行動を起こしたい」という彼女をサポートできたことは、POWのミッションを体現する企画でもありました。以下のレポートをご覧いただき、あなたの行動のきっかけとなれば、幸いです。

「雪を守る」シンポジウム
北海道・札幌の雪を守るために わたしたちは何ができるか?
(2021年11月2日)

POW JAPANは札幌市、Fridays for Future Sapporo(以下FFF Sapporo)、(地独)北海道立総合研究機構、(株)ピーアールセンターとともに『「雪を守る」シンポジウム〜北海道・札幌の雪を守るために わたしたちは何ができるか?』を主催しました。シンポジウム前半は、気候変動が北海道の冬や雪に与える影響を、科学的な視点と雪上でその変化を体験するアスリートたちからの視点の双方から考察。アスリートの代表として、地元北海道で活動するPOW JAPANアンバサダーの佐々木大輔さんと中村陽子さんが登壇、玉井太朗さんと鈴木彩乃さんからはビデオメッセージにてそれぞれが感じる冬の変化について話してもらいました。後半では気候変動対して取り組むPOW JAPANとFFF Sapporoから実際の活動を共有し、私たちが今できることについてパネルディカッションしました。

基調講演で野口博士が示した北海道の雪に関する60年間の長期変化傾向をデータによれば、気温の上昇傾向、積雪量や積雪深の減少傾向、湿り雪の増加傾向、北海道でも温暖化の影響を受けていることは科学的にも否めません。一方、今回のシンポジウムをともに主催したことで、行政、研究者、冬を愛するアスリートたち、そしてアクティビスト。北海道・札幌でも冬を守るためのムーブメントを広げていく仲間はすでに揃っていることを確信する、とても貴重な機会でもありました。そのうねりを強くしていくためにはスキーヤー/スノーボーダーの力が必要です。ぜひ、北海道の滑り手の皆さん、チカラを貸してください。

本シンポジウムの全編はYoutubeにてご覧いただけます。

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POW in the SHOP
(2021年11月3日・7日)

パタゴニア札幌北ストア、PeakPerformance札幌にご協力いただき、それぞれのストアでPOP UPのPOW JAPANブースを設置させていただき、お客様と直接お話する機会をいただきました。

直前の告知にも関わらず「前から応援しています!」「ステッカー貼っています!」「JAMMINとのコラボTシャツ持ってます!」と声をかけてくださる方もいらっしゃり、北海道にも仲間がいることを本当に心強く感じました。ご来店くださった皆さま、POWを初めて知ってくださった皆さま、本当にありがとうございました。

また、今回はパートナーのパタゴニアとPeak Performanceに全面的にご協力いただき、北海道で活躍する滑り手やこの活動をサポートしてくださる方など様々なご縁を繋いでいただきました。企業やショップが持つローカルと強いつながりは、このムーブメントが広がっていくうえで大きな後押しとなります。今回の企画に力を貸してくださった両店舗のスタッフの皆様にも心より感謝申し上げます。

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長野県索道事業者協議会
研修会に登壇
(2021年11月12日)

長野県索道事業者協議会主催の研修会にお招きいただき、県内のスキー場で働く方々に対して『気候変動とスキー場の取り組み』をテーマにお話しさせていただきました。長野県索道事業者協議会は11月、POW JAPANのパートナーに加わってくれたと同時に、「スキー場の再生可能エネルギーへの切り替え」と「POW JAPANとの連携」を今年度の重点テーマに設定し、気候変動対策を進めるスキー場を後押ししていくことを発表してくれています。
(登壇:事務局 高田)

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MAKE for FUTURE RIDE
〜作る・遊ぶ・考える 雪と地球のミライ〜
第一回雪板ワークショップ
(2021年11月13-14日)

スノーボードが大好きな東京の高校生ミクちゃんと、その同級生リリコちゃんが発端となった、楽しみながら環境について学ぶ雪板ワークショップを開催しました。 ミクちゃんが、気候変動に対してアクションを起こしたい、という熱い思いを持ってPOWに問い合わせてくれたことからが始まった本企画は、雪板という最もシンプルな遊びを通して雪やフィールドにグッと近づきながら、雪をめぐる地球の変化を学び、実際に雪板を作る過程を通して、その材料である木材や森林をめぐる社会問題について学ぶ機会が得られることを目的としました。
主催であるリリコちゃんが、元FSCジュニアアンバサダーであったことから、FSCジャパンにご協力いただき、「FSC認証材であり、かつ間伐材を使った合板」をジャパン建材株式会社およびノダ株式会社からご協賛いただき、今回の雪板に使用させていただきました。 雪板づくりの講師には、POWアンバサダーの五明淳さんをお迎えし、2日間に渡って参加者全員で雪板作りに熱中しました。
ワークショップの最初と最後に、主催の高校生ミクちゃん、リリコちゃんによるプレゼンテーションを実施。FSC認証や森林の環境・社会問題、そして地球温暖化とその問題に対して自ら取り組めるアクションについて学びました。2日目の最後には、参加者それぞれから今後取り組んでいきたいアクションを発表していただき、みんなで気候変動への危機感を共有し、雪を守るためのアクションへの第一歩を踏み出せた、有意義な時間になりました。

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立川ロータリークラブ
定例会にて登壇
(2021年11月19日)

「ロータリークラブ立川」さんの定例会で講演をさせていただきました。ロータリークラブさんは繋がり・助け合いを大切に、様々な社会課題に向き合っていて、毎週様々なジャンルの講師の方を呼んで定例会を実施されているそうです。今回はPOW JAPANの活動紹介、環境教育プログラム「Hot Planet Cool Athletes」をベースに気候変動のベーシックな話、今私たちが出来ること・やるべきことなど、実際の行動につながることをイメージして伝えさせていただきました。講演は好評で、多くの方から「すごく、わかりやすい」とありがたい感想をいただきました。辛口でコメントすることも珍しい、と言われているこの会の長老の方からも「よく調べてる。良いことしてるね。頑張って。」とお声がけいただき、伝えたかったことがしっかりと届いている、と嬉しく感じました。会場はシャンデリアが並ぶホテルのホールで、今回登壇した小松以外は全員スーツ。かなりのアウェイ感、且つ、大事な備品を忘れて追い討ちをかけましたが、ホテルの方やご参加されていた皆さんのご協力で貴重な時間となりました(みなさん、忘れものには気をつけましょう)。
(登壇:代表理事 小松)

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地域とと暮らしのゼロカーボン勉強会
八方尾根スキー場 脱炭素への道
(2021年11月25日)

今回のゼロカーボン勉強会は、「八方尾根スキー場 脱炭素への道」と題して、いち早くスキー場内のリフトや施設で使用する電気の再エネ切り替えに着手した八方尾根開発株式会社 SDGsマーケティング部の松澤瑞木さんからお話いただきました。POW JAPANから海外のスキー場の取り組みを紹介した後、八方の松澤さんからSDGsマーケティング部発足の経緯から再エネ切り替え、SDGsへの取り組みとしてリフト券のリサイクルやLED照明への切り替えなど様々なアクションをご紹介いただきました。この会に参加したローカルの滑り手も八方の取り組みに興味津々、多くの質問が寄せられました。身近なスキー場のこのような取り組みは純粋にかっこいいし、そんなスキー場で滑れるのはどこか誇らしいですよね。勉強会の後半では参加者と一緒に「10〜20代の若者に選ばれるスキー場になるには?」「気候変動対策としてスキー場に取り組んでほしいこと、スキーヤー・スノーボーダーが求めるスキー場の姿」について話し合いました。スキー場と利用者が一緒にアイディアを出し合える時間はとても有意義で、ぜひ他のスキー場でも実践してみてほしい内容です。ぜひアーカイブ記事にてご覧ください。

アーカイブ記事を見る

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メディア掲載情報


SURF & SNOW
「気候変動から冬を守る」を理念とするPOW JAPANの取り組み。では、私たちは何ができる?
:パートナーImPlayが運営するスキー場情報サイトSURF&SNOWにPOW JAPANやアンバサダーの活動についての掲載いただきました。


SNOW freaks
POW in the SHOP 「冬を守る」についてお話ししましょう
:Peak Performance 札幌にて開催したPOW in the SHOPを取材いただきました。


SNOW HEAVEN
「みんなが意識すること」で問題解決に繋がる
:新潟を中心としたフリーペーパーSNOW HEVENにPOW JAPANの活動や取り組みを取材いただきました。

 

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COP26閉幕:「決定的な10年間」の最初のCOPで何が決まったのか?

英国グラスゴーで、10月31日に始まった国連気候変動枠組条約第26回締約国会議 (COP26) は11月13日に終了しました。
気候変動の影響により最悪の状況を回避するために、今から2030年までの10年間の取り組みが重要という意味で「決定的な10年間」、その最初のCOPという意味でCOP26が注目されていました。今回のCOP26がどんな様子で、何が決まったのか、国立環境研究所の記事でわかりやすくまとめられています(以下一部抜粋)。

「今回、英国政府が1年以上かけて周到に準備したことや、バイデン政権の誕生により、COP26は一定の成果を上げられたと評価できます。何よりも世界全体で1.5℃を目指すことが確認された点が重要です。しかし、すでに1℃以上気温が上昇してしまっている今の状態からこの目標を達成するには、社会システム変革を含めた大胆な対応を要します。今回の目標確認はようやくスタート地点に立ったところで、今後それに向けて全速力で走り出さなくてはならないのです。」出典:国立環境研究所 社会システム領域ウェブサイト(2021年11月18日)

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