アドバイザーチーム発足

国内外の5名の専門家がアドバイザーに就任

この度、ゼロカーボンや持続可能な経営の実現に向けて、加盟スキー場の具体的な取り組みを加速させるため、「アドバイザーチーム」を発足、各分野におけるプロフェッショナル5名のアドバイザーが就任いたしました。

■SRA アドバイザーチーム発足の背景

2023年の世界の平均気温は観測史上最も高いとされ、世界各地で異常気象やそれに伴う災害が頻発し、地球全体が深刻な気候危機に直面しています。日本においても今冬は長期的な温暖化の傾向に加え、エルニーニョ現象の発生により記録的な暖冬となり、全国各地のスキー場は雪不足に悩まされ、営業にも大きな影響を与えています。世界全体がこれ以上の気温上昇による最悪のシナリオを回避するためにゼロカーボンに取り組むなか、SRAにおいても加盟スキー場は「パリ協定に賛同し、2050年ゼロカーボンを目指し、脱炭素型ビジネスへの移行を促進する」ことにコミットし、取り組みをはじめようとしています。

一方、POWはこれまでスキー場とのコミュニケーションを図る中で、脱炭素化をしたくてもどう取り組むべきかわからない、実現に向けた様々な課題やハードルがある、などといった経営者や担当者の声をたくさん聞いてまいりました。それらの課題を解決し、スキー場の具体的な取り組みを後押しするためのサポートの一つとして、専門的な知識を持つ方々からのアドバイスが必要不可欠であることが、「アドバイザーチーム」発足に至った背景です。

アドバイザーチームの発足に際し、POW発足当初からパートナーの岩岳スキー場の取締役を務められた和田寛さん、米国ベイル・リゾーツの持続可能性を高める取り組みに尽力されたルーク・カーティンさん、元パタゴニア日本支社長で現在はJリーグの執行役員(サステナビリティ担当 )を務める辻井隆行さん、仏国グルノーブルアルプ大学にてスキー場への気候変動の影響に関する研究をされてきた吉沢直さん、気候変動シンクタンクでの勤務を経てカーボンファイナンス事業に携わる武井七海さん、以上の5名が各分野のプロフェッショナルとしてSRAのアドバイザーに就任してくださいました。

POW JAPANは、各分野で先進的なご経験を積み上げられてきた心強いアドバイザーの皆さんとともに、日本のスキー場が着手すべき取り組みをまとめたガイドブックの策定(2024年初夏公開予定)、それに付随した加盟スキー場向けセミナーなどの実施に向けて準備を進めています。

SRAが目指す「サステナブルでグリーンなスキー場」を実現するためには、各スキー場の取り組みとそれを応援するスキーヤー・スノーボーダー、ムーブメントを盛り上げるメディア等の存在はもちろんのこと、スキー場の具他的な取り組みを着実に実現させていくため、POW JAPANは5名のアドバイザーとともにスキー場をサポートして参ります。

アドバイザーチーム

和田 寛

プロフィール
農林水産省、ベイン・アンド・カンパニーを経て、2014年に白馬へ。(株)岩岳リゾート代表取締役などを経て23年に(株)ズクトチエに参画し共同代表に。白馬岩岳では「世界水準のオールシーズン・マウンテンリゾート」を目指した改革に取り組み、グリーンシーズンの来場者数がウィンターシーズンを大きく超える実績を残す。

就任コメント 
スキー場は雪と山という大自然の恵みを活用する特性上、気候変動の影響を最も受けやすいビジネスですが、近年、世界有数の豊富な降雪量を誇ってきた白馬でも小雪傾向が顕著です。こうした中、降雪投資を続けて環境負荷を強める、というだけではない解決策がないかこれまでも模索をしてきました。
様々なスキー場経営に携わってきた・これからも携わる身として、「地球環境にも優しく、スキー場経営にも優しい」様々な取り組みを皆さんと一緒に考え、発信していきたく思っております。

ルーク・カーティン

プロフィール
ユタ州パークシティの環境サステナビリティマネージャー、およびMT2030の創設者。2022年までに市の運営でネットゼロカーボンと再生可能エネルギー100%を目指し、2030年までにはパークシティ、コミュニティ全体でも実現するよう取り組み、これは北アメリカの自治体としては最も野心的で、世界でも高いレベルの目標。パークシティに来る前は、スキーリゾートのサステナビリティと土地計画に15年間携わり、ニューヨークタイムズ、BBC、アウトサイドマガジン、パウダー、ニューズウィークなど、国際的なメディアでも取り上げられている。妻と3人の子供、そしてたくさんの動物と一緒に、パークシティの郊外で生活している。

就任コメント 
日本のリゾートとそのコミュニティには、他の誰かが問題を解決しようとするのを待つか、自分たちでリーダーシップをとって誇りを持って取り組むかの選択肢があります。みなさんにはリーダーシップ力とサポートがあります。目標に向かって進む選択をしませんか。

辻井 隆行

プロフィール
1968年生まれ。早稲田大学大学院社会学科学研究科(地球社会論)修士課程修了。パタゴニア日本支社にて、リテール、マーケティング、卸売りなどの部門を経て、2009年から日本支社長。2019年秋に退任後は、自然と親しむ生活を送りながら、企業や一般社団法人などのビジョン・戦略策定を支援。現在はJリーグの執行役員として、サステナビリティ領域を担当。

就任コメント
気候変動問題は、利害関係者がとても多く、その影響範囲が地球全体に及ぶほど広範で、さらには未来世代にも多大な禍根を 残すという意味で、とても複雑な問題です。そして、複雑な問題を解決するためには、一部のリーダーに任せるのではなく、全て の利害関係者がリーダーシップをもって考え、行動することがとても大切です。2019年まで勤めていたパタゴニア時代にも、今、 携わっているJリーグのサステナビリティ領域でも、そのことを身をもって感じています。より多くのスノーリゾートが、企業が、地域が、滑り手の方々が、SRAの趣旨に賛同し、活動を後押しして下さることを心から願っています。私自身も一人のスノーボーダーとして、また、未来に責任を負う社会の一員として、大切なフィールドを守るために出来ることを続けていきたいと思います。

吉沢 直

プロフィール
長野県白馬村生まれの研究者でスキーヤー。2023年に筑波大学にて、日本のスキーリゾート変遷の観光地理学研究にて博士号。またフランスのグルノーブルアルプ大学にてTourism Transitonを専門に、スキー場への気候変動の影響に関する研究にて、第2修士号を取得。現職は札幌国際大学スポーツビジネス学科、今年4月から北海道大学国際広報メディア観光学院に所属。

就任コメント
スキー場への気候変動の影響は世界各地で深刻化しています。SRAのアドバイザーとして、近年の世界の状況や研究動向をわかりやすく、お伝えできればと思います。スキーリゾートは、日本における気候変動の影響を受ける地域の「最前線」です。その場所から起こす、未来に向けてのムーブメントに携われることを誇りに思っています。日本のスキー場は、立地が一部地域に集中する諸外国と異なり、北は北海道、南は九州まで広い分布が特徴的です。そのスキー場がSRAにより拠点となり、全国各地で気候変動の影響の発信や脱炭素化を進めることで、日本社会全体に影響を与えていく力を持っていると思っています。

武井 七海

プロフィール
東京出身、香川県在住。大学時代にアルペンスキーに打ち込み、大学院ではPOW JAPAN初のインターン生として大学生へのPRを担う。気候変動シンクタンクでの勤務を経て、現在はDegas株式会社で、途上国で気候変動対策を進める仕組みであるカーボンファイナンス事業に携わっている。

就任コメント
現在Degas株式会社において、気候変動の影響をもろに受けているアフリカに焦点を当てた活動をしています。そこでは気候変動の影響を減らすだけでなく、気候変動の原因となる温室効果ガスの削減に繋がる活動に積極的に取り組んでいます。SRAも気候変動の影響を直に受けるスキー場だからこそ、積極的に温室効果ガスの排出を抑え、その重要性を発信していくことで、業界内だけでなく、社会全体への大きなインパクトを生み出せると考えています。シンクタンクや現職で培った、気候変動に関する情報収集力とそれを噛み砕いて伝える力を生かして、知見の橋渡し役としてSRAに貢献していきたいです。

全国24のスキー場が加盟中!

スキー場が持続可能であるために、
スキー場で滑りつづけるために、
わたしたちには何ができるだろうか?
ゼロカーボンやサステナブルを目指すこと。
知ること、応援すること、参加すること。

それは心地よくて、クールなこと。