Hot Planet Cool Athletes

長野県立中野西高等学校

Riki Nakajima
– Hot Planet Cool Athletesレポート-

5月27日、長野県立中野西高等学校にお招きいただき学生の皆さんにお話しする機会を頂戴しました。
中野西高校はESD活動(Education for Sustainable Development=持続可能 な開発のための教育)に熱心に取り組んでいらっしゃる学校で長野県の高校としては初めてユネスコスクールに認定された学校。
「環境保全」「異文化理解」「地域との協働」の3つの柱を中心に様々な実践をされています。

僕はひっさしぶりに学校ってものの敷地に足を踏み入れ、なんとも懐かしい 気持ちに。
今回は県庁のゼロカーボン推進課の方々や中野市の環境課長さん この地域でご活躍される名だたる方々などなど 錚々たるパネリストもお迎えして、もはやシンポジウムか?レベル。
これだけの大人達が集まったのはこれからを生きる彼らの何かしらの力になりたいと思っている証でもある。 また、それだけの関係性を校外にしっかり築けている校風にも感心させられた。

約一週間前の声掛けにも関わらず、11名もの外部関係者がHot Planet Cool Athletesを聴講、パネリストとして駆け付けていただきました。

講演はいつものように代表の吾郎さんから資料を使って今現在の地球上で起こっていること、日本で起こっていること、もっと身近で起こっていること、何が問題なのか、求められているアクションは?などの説明とPOWの取組みなどを共有した。その後に質疑応答、 パネリストの方々からの発言などの時間がありました。
印象的だったのは少し肌寒い体育館での講演中、みんな静かにしっかりと話を聞いてくれていたこと。 熱心にメモを取る生徒達も。
質疑応答の時間も、あんまりこういった場所では質問の手が上がらないことが多いがすぐに一人の生徒が手をあげて質問が飛んできたときには嬉しくなった。

(左)メモを取りながら聴く生徒さん
(中央・右)パネリストに質問する生徒と、応答するアンバサダー中島力

『気候変動』それがどこか遠くでの出来事としてではなく、身近な自分ごととして彼らが感じているからこそであろう。実際、2019年の台風19号ハギビスがもたらした千曲川の氾濫という北信エリアでの甚大な被害は記憶に新しい。
たとえ今すぐに世界のCO2排出量がゼロになったとしても、すでに気温が上昇し始めている地球上ではその影響が連鎖的に様々な異常気象や災害を引き起こす流れはとまらない。しかし、今すぐにでも行動を起こさなければその先の未来はさらに厳しいものになることは間違いがない。
何かの被害を受けてから学ぶのではなく、被害を避けるために学び、行動すること。
何もしなければ間違いなくその代償は自分たちに降りかかってくる。そう明確にイメージができるということは、それを避けるための具体的なアクションにつながる。

僕より数十年後に生まれた彼らはこれからより厳しくなると予想されるこの地球環境の中で僕よりも数十年長く生きることになる。
どんな環境を彼らに残し引き継いでいけるだろうか。
彼らはより良い状態で引き継げるように今からどう行動していくだろうか。
聞いてくれた高校生の胸に何かしらのタネを植えることができていたらいいな。そしてそのタネを育みこの先の学びやチャレンジを一緒になって進めることができたなら。
僕らの知っていることや想いを共有し、共に学ぶ。
そんな仲間を増やしたい。