『Body』photo by Tsutomu Endo

この写真に見覚えのある方も多いと思います。

POWのウェブサイトのトップページに使わせてもらっている写真です。

大町市出身で雪山とボードカルチャーを撮り続ける写真家、遠藤励さんの作品です。

初めての試みのため、悩んで苦労して完成したPOWのウェブサイトでしたが
最初にトップページのイメージを想像したときに、すぐに浮かび上がったのが遠藤さんの作品でした。

壮大な雪山の景色や、しびれるラインが残る滑りの写真も
滑り手の気持ちを高めたり、感動を与えてくれるものですが
POWのトップページには、雪に親しみのある人なら誰もが感じたことのあるだろう
雪のもつ根源的な魅力を表現し、それを大事に想う気持ちを喚起させるイメージを欲していました。

まさに、この「Body」にはその魅力が詰まっているように感じます。

5/18(土)のシンポジウム会場では、今回のテーマに合わせて遠藤励さんの作品が並びます。
ぜひ、直接作品に触れること(手では触らないでください)で、それぞれの記憶や感覚の中にある雪や冬の「美しさ」を追体験してください。
また、現在の地球環境への強いメッセージが込められた作品も展示予定です。

遠藤さんはボードカルチャーや雪山の写真だけでなく、北極圏やそこに住む先住民の生活を記録するプロジェクトも進めています。
気候変動による自然災害が頻発する近年、海氷の融解や生態系の変化という形でその影響を直接的に受ける雪と関わりの深い先住民の地の変容から、人間と自然との関わりを改めて見つめ直す、そんな作品群です。
ぜひ、こちらのページから、チェックして見て下さい。

~遠藤さんからメッセージ~
私は雪国に生まれ、今日まで雪や雪遊びを通じて素晴らしい体験や学びを得てきました。
私の作品や活動の原動力にはそれらの経験が大きく関わっているのです。
写真には主に記録・伝達・表現という3つの要素があり、潜在的にその人の心に訴えかけたり、意識を共有する事に優れたメディアの一つと言ってもよいでしょう。
私はPOWの活動を応援しています。
また、自らの活動も通して美しい雪が降り積もる平和な未来を願っています。