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POWとは2019-10-23T20:55:34+00:00

スノーコミュニティの情熱を、
気候変動問題を解決するムーブメントに変える

この10年は、観測史上最も暖かい10年間でした。2016年は(この文が書かれた2017年の時点で)最も暑かった年と記録され、2017年はそれを越える年になると予想されています(実際には観測史上3位でした)。北半球では、春に残るはずだった雪のうち約100万平方マイル(日本の国土の約7倍)が1970年から今までの間に失われています。これまで当たり前のように雪が降っていた場所に雪が降らなくなり、冬を感じる期間は短くなりました。気候変動はすでに冬を脅かしているのです。

2007年、プロスノーボーダーのJEREMY JONES は、彼がいつもスノーボードを楽しんでいた、いくつものスノーリゾートが少雪のためにオープン出来なくなっている現実に直面しました。「何か、異変が起こっている。」そう強く感じた彼は、行動を起こすことを決めました。

しかし、どこを探しても、スノースポーツ(スノーカルチャー)のスタンスから気候変動にフォーカスを当てた団体を見つけることが出来ません。気候変動が私たちにとって大切なフィールドである山(雪山)の状態に、大きなインパクトを与えているのにもかかわらず、そこに対するアクションがほとんど生まれていないことを痛感した彼は、仲間たちと共にProtect Our Winters (POW) を立ち上げました。

プロジェクトがスタートすると、JEREMY のように気候変動の影響を感じていたプロライダーたちや、個人サポーター、スノーリゾート、雪文化に携わる関連企業など、次々と賛同者が集まり始めました。一粒の小さな思いから始まったプロジェクトProtect Our Winters は、気がつけば世界中にネットワークを広げ、いまでは13万人以上のサポーターに支えられています。意識ある人々、コミュニティーを活性させ、有意義な活動へと繋がる法案の策定に向けた政府への働きかけなど、気候変動に対する社会的なムーブメントを起こしています。

POW の活動に初期段階から賛同してくれたメンバーの中には、他ジャンルにも名の通るアスリート、活動の範囲が他ジャンルに広がる企業などの存在がありました。その繋がりに助けられ、POW はスノーボード・スキーの垣根を越えて広がり始め、冬に関連するその他のアウトドア・スポーツ・コミュニティーを巻き込んだ、一大ムーブメントに成長しました。

それはアウトドア・スポーツ・コミュニティーと社会を繋ぐ最適な形でした。アウトドア・スポーツ・コミュニティーは現在760万人以上の人々の生活を支え、90兆円近い経済を動かすマーケットを抱えています。その独特でユニークな視点を使い、政府が主導し行って来た、これまでの様々な気候変動に関する活動や政策とは違う、新しい切り口、新しい言葉、新しいバイブレーションで問題に取り組み、新しい風を吹かせています。そして社会も、これほどの経済インパクトを持つコミュニティーを無視することは出来ません。

世界に6000万人以上いると言われるアウトドア・スポーツ・コミュニティーと繋がるために私たちが大切にしていることは、「関連性」そして「信頼性」です。私たちは議会などの場では、必要に応じてネクタイを締め服装を正すことも出来ます。しかし、私たちのようなアウトドア・カルチャーに根をはる人間が持つフィールド(冬・雪・環境)への想いは、単なる情熱では片付けられない、人生そのものへの想いとも捉えられます。

今のこの時点では、私たちは気候変動がいかにアウトドア・インダストリーに影響を及ぼすかを「想像」し、「心配」しているだけで済んでいます。

今のこの時点では、私たちは最悪の結末に陥った地球を前に言葉を失っているのではなく、起こした行動の成果を記録し、何が効果的かを見定めている余裕があります。

もし、私たちが、今、熱意を持って行動を起こさずに20年の時を過ごしたとしましょう。その時、私たちが心配するのは、最高の雪の日「パウダーデイ」や「ツーリズム・観光」といった楽しいことがらではなく、「仕事」や「経済」、そして、環境そのものの問題に変わっているでしょう。

私たちには冬が必要です。

MESSAGE FROM JEREMY JONES

Protect Our Winters ファウンダー

POW JAPAN 発足にあたり

気候変動は、人類総てに関わる大きな問題です。
雪と繋がる私たちスノーコミュニティーの住民は、より直接的にその問題と向き合う状況にあります。
雪と向き合って生きてきた私たちは、気候変動が本当に起こっていることも、その象徴でありバロメーターとも言える「雪」(そして冬)が危機的状況にあることを、いち早く肌で感じてきました。とはいえ、以前では異常気象と言われてきたことが当たり前のように毎年起こり、「記録的」「観測史上初」という言葉がこれほど頻繁に流れている今、あまり自然や雪に関わっていない人でも、気候変動に何らかの思いを巡らせたことがあるでしょう。「このままでは雪が降らなくなる。」というフレーズも、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。

そんな中、長年にわたり世界のスノーシーンをリードしてきたプロスノーボーダー ジェレミー・ジョーンズ (POW 創設者)が、「冬を守らなければ」という思いに至り、このムーブメントを始めたことはある意味自然な流れでした。彼と POW の仲間たちが踏んだその一歩は、コミュニティーに新しい風を送りこみ、みんなの中の小さな火に勢いをくれました。
自分たちの位置、自分たちのスタンスで立ち上がったこのムーブメントは、自然を愛し、冬を愛する私たちが「私たちのアイデンティティーを生かしながら」社会の仕組みづくりに参加し、一つの大きな力として気候変動に立ち向かうチャンスをくれています。ジェレミーが強い信念のもと、立ち上がり声をあげてくれたことは、私たちスノーコミュニティーにとって本当にありがたく、感謝するべきことだと思います。しかし、私たち一人一人がこれをきっかけとし彼と共に立ち上がることをしなければ、この活動は本当の力を発揮することが出来ません。
なぜなら、本当の意味で大きな問題を解決するのは、誰か一人の大きな力ではなく、同じ目的のもとに集まった一人一人の沢山の小さな力だからです。
国境を越え世界規模のムーブメントとなった POW のエネルギーに、私たち日本のスノーコミュニティーの力を加え連携をとることで、POW の「声」、そして私たちの「声」は更に強く大きなものとなり、気候変動を解決に導く大きな力となります。

私は私たちに届いたこの機会を生かしたい。
大好きな冬を守りたい。私たちが生きてきた時間・経験・想いを世界のために使いたい。
その想いで今、ここに立ち上がります。

みなさん、どうか、力を貸してください。
私たちの冬を守るために。

代表理事 小松吾郎

この先も滑り続けるために…

私たちは気候変動による影響を理解したはじめての世代であると同時に、その脅威に対処できる最後の世代でもあります。変わらずに滑り続けられる冬を選ぶのも、雪のない長く暗い冬を選ぶのも、全ては私たちの行動次第です。まさに今が行動を起こすとき。

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