活動報告
2025年9月~11月

2025-26シーズンインを迎えました。
雪の始まりにワクワクしたのも束の間、この週末は各地で、雪ではなく雨になりました。せっかく積もり始めた雪が溶け、土が見えてがっかりした方、「12月の、この場所で雨?」とびっくりされた方も多かったのではないでしょうか。

遊び場を守るために、歩みを止めてはならない、と思います。

夏の終わりから秋にかけては、たくさんのイベント出展や、講習会を実施する機会をいただきました。毎年参加している神田スポーツ祭りをはじめ、初めての参加となる北海道でのイベントLOVE SNOW HOKKAIDOや、「流域」をキーワードに、山・川・海とつながるサーファーたちとの出会いが多かった湘南エリアでのイベントなど。アンバサダー、パートナー企業の皆さま、POW CREWの皆さまの力を借りながら、対話を重ねてまいりました。
多くの方が、それぞれの言葉で、またそれぞれのフィールドで、「冬を守る」ための行動を伝え、実践してくださる様子に、とても嬉しく、心強い気持ちとなりました。

社会的には、国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)の開催が大きいトピックの一つでした。気候変動対策の国際協定であるパリ協定が採択されてから、ちょうど10年の節目の年にあたります。

大きい流れと、日々の暮らしや遊びの中で、身体で感じる身近な変化と、両方をとらえながら、考え、行動をともにしていきたいと思います。
良いシーズンにしましょう!

▽ 仲間づくり
 スキー場とその周辺地域の脱炭素化
 政策への働きかけ

仲間づくり

EXPO 2025 大阪・関西万博

大阪・関西万博にて、公益財団法人SOMPO環境財団により開催された、「木を植える人を育てる:インドネシア×日本 環境インターンシップの挑戦」パネルディスカッションにPOW JAPANの武井が登壇しました。基調講演では、企業にとって気候変動・生物多様性対応が不可欠というお話がありました。参加企業の約9割がサステナビリティの担当者がいると回答し、日本の企業全体で環境対応が進んできていると実感しました。

武井からは、学生時代にSOMPO環境財団のインターンを通じPOW JAPANと出会った経緯を話し、各地のスキー場で進む脱炭素やサステナビリティの取組を紹介。それらが環境面だけでなく、来場者への訴求や採用にも結びつき、新たな価値を生んでいることを伝えました。

photo. JEEF

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神田スポーツ祭り

今年もシーズンに向けてスキー場リフトチケットを求める滑り手で盛り上がる神田スポーツ祭りに、パートナー企業のパタゴニア神田、GRAVITY KANDAからGoldwinブランドとテントを並べて出展しました。

今年はPOWアンバサダーの中島力さんと鈴木彩乃さんが二日間に渡って、SRAに加盟する舞子スノーリゾート、エイブル白馬五竜、ホワイトワールド尾瀬岩鞍、戸隠スキー場とステージトークを繰り広げ、各スキー場で実施されているサステナブルな取り組みやその効果を会場の参加者に伝えてくれました。ブースでも日本地図に45加盟スキー場(※12月現在46スキー場になりました)を掲載したバナーや、25-26シーズンにPOWチケットを導入する11スキー場を見ながら、「自分の行くスキー場が加盟している」「今年はこのスキー場に遊びに行ってみます」と、関心を持っていただきました。

毎年盛況のシルクスクリーンを楽しく一緒に作業してくださったPOW CREWのみなさんもありがとうございました!

また来年も、神田で良い話ができるよう活動していきます。

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カーニバル湘南

毎年参加させていただいているSURFRIDER FOUNDATION JAPAN主催のビックイベントに参加してきました!シルクスクリーンプリントのワークショップと、POW JAPAN代表小松吾郎・SURFRIDER FOUNDATION JAPAN代表の中川淳氏・前環境大臣の浅尾慶一郎氏とのトークイベントも開催されました。気候変動の緩和と適応について、流域思考をベースに、互いに山と川と海で繋がっている事を意識して、これからの活動も行っていくことを確認すると共に、持続可能な社会のためのエネルギー政策についても議論され、これからのエネルギーのあり方を各環境団体や行政や政治が連携することの重要性も話し合われました。

ブース出展にサポートいただいた皆さま、お手伝いいただき誠にありがとうございました。

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Harvest Park

地域の憩いの場である里山の公園を、不法投棄やゴミを減らし、より愛着を持って、持続的に愛する場所へと変えていけるかを試みる活動のイベント。アーティストや想いのこもった出店者の方々で作り上げられたイベントのトークセッションに、小松吾郎が登壇しました。

雪が大好きで雪のために何かできないかを考え、POWを日本でやろうと決めたこと。活動していく中で、冬を守るためには大きなシステムも変えていく必要があり、政治にも働きかけること。一人では小さい力でも、仲間を増やすことで大きな力になることで社会を変えられるんだと、たくさんの方とシェアできました。

最高の地球を守りましょう。

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LOVE SNOW HOKKAIDO

北海道索道協会が主催するLOVE SNOW HOKKAIDOに初出展しました。ゴールドウイン社が橋渡しをしてくださり、北海道のスキー場、滑り手の皆さんと接する機会を得ることができました。今回は冬を守りたいと活動している仲間として、北海道の皆さんに知ってもらいたい思いで参加し、POWの事を知った方が「私たちにできることは?」と聞いて下さったり、スキー場の皆さんも関心を持って下さいました。

ステージではTHE NORTH FACEアスリートのスキーヤー川口徹さんとトークセッションを行い、スキーをハンドメイドする徹さんと、モノを使う側の意識の中に、自然を大切にする想いがあると選び方や使い方が変わるという話から、スキー場と滑り手が冬を守ために共にグリーンな遊び場を作っていくSRAにも通じることを感じました。

本イベントをきっかけに、大雪山層雲峡 黒岳スキー場のSRA加盟が決まりました。
今後も各地の滑り手・スキー場の皆さんと想いを共有していきたいと思います。

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with AMBASSADORS

MARCH FOR THE DAY 軽井沢

アンバサダー橋本道代さんが参加する軽井沢の市民団体Hag voice karuizawa が主催のStay Cool Karuizawaが開催されました。プラカード作り、フェイスペイントやネイルアート、シルクスクリーンのワークショップや、地域のマルシェを開催し、イベントでの体験を通じ、自然へのメッセージも感じていただきました。

軽井沢がこれからも美しい街であれるように、みんなで作ったプラカードを持って軽井沢の街の中を歩いてメッセージを届ける気候マーチは、若い世代も大人も混ざってマーチングすることができました。橋本さんは、「気候変動を本気で止めたい。なんとかしたい」と話されています。

きっとこれからも、このような住んでいる街を美しい街として守ろうというムーブメントは伝播していくと思います。まずは身近な地域から行動を起こして、それがやがて日本中世界中にも広がるように活動を続けていきます。

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公益社団法人日本プロスキー教師協会(SIA)に、気候変動講習を実施

公益社団法人日本プロスキー教師協会(SIA)の会員さま向けに、SIA事務局が気候変動に関する講習を開催。スキーインストラクターの皆さまは、最前線でスキー技術の向上の指導をされています。POW JAPANアンバサダーの清澤恵美子さんに、スキー教育の一つとして、気候変動の現状やPOWの気候変動への取り組みを学び、その必要性を伝えていただくメッセンジャーとしてセミナーに参加していただきました。

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雪板WS&トーク

POWアンバサダーの芽育雪板五明淳さん、POW代表小松吾郎さんによる関西での雪板作りワークショップを開催。日本の森で育った木から作り上げられる世界に一つだけの雪板は、雪が多い少ないにかかわらず、自然、雪の上でその楽しさを教えてくれます。雪板づくりを通じて遊びから環境にも触れてもらうこと、POWの存在意義のコアとなるフィールドでの遊びを通じた活動は気付きや学びがたくさんあり、皆様と共有できたことが何よりもの成果物となりました。雪板で新たな感覚を感じてもらえたら嬉しいです。

今シーズンから鹿島槍スキー場では小松吾郎さんプロデュースの雪板パークもオープンします。皆様の雪板でぜひ遊んでください❄️たくさん滑ってたくさん雪まみれになってください。

with PARTNER

アメアスポーツにて、気候変動講習を実施

Arc’teryx、PeakPerformance、Salomonの3ブランドがパートナーアライアンスに参加するアメアスポーツジャパンにおいて、今後サステナビリティにかんする取り組みを強化されるとの背景から、気候変動講習を実施しました。アンバサダーの小野塚彩那さん、清澤恵美子さんも参加いただき、国内外のフィールドを見て・感じている生の声を届けてもらいました。

事後のアンケートから、「気候変動問題の理解が進み、アウトドアスポーツの将来への危機感を感じた」「企業として取り組む必要性がある」「周りの人にも伝えていきたい」という声が聞かれました。パートナー企業で働く方々と想いと目指す姿の共有ができ、今後同社内の取り組み進展や、ムーブメントの拡大に向けて協業できることが楽しみです。

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Tokyo Ski Night

シーズンインを目前に、最新のフィルムが上映されるTokyo Ski Nightが東京代官山で開催されました。自身がプロデュースする映像も上映されたPOWアンバサダーの佐々木玄さんが、20〜30代を中心に集まったスキーヤー達に向けて、最高の雪に恵まれた日本の冬を楽しもう、というメッセージと共にPOWやSRAの紹介をしてくれました。来場者の7割ほどの方がPOWの事を知ってくださっていたという嬉しい報告も。

またSALOMON SKIのご協力のもと、会場にてSRAのパネルを展示していただきました。

今シーズンも最高の雪を楽しみ、その恵みを未来に繋げていきましょう。

with CREW

POW CREWトークイベント @滋賀

滋賀県大津市で活動されている滋賀エシカルコミュニティの方と、気候変動と身近な暮らしについてPOW CREWでお話をさせていただきました。
気候変動と暮らしがどのように繋がっていて、普段の生活でどのようなことができるのかを、参加者の方々とお話ができました。
地域のコミュニティでこのようなお話会ができるように、これからCREWでも機会を作っていきたいと思います。

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関西気候井戸端会議

関西で活動をされている気候アクティビストの方々にお声をかけ、お互いの活動を知り、横のつながりができることで、これから関西でフォローし合える関係性を作ろうと、井戸端会議を開催させていただきました。

20名の方に集まっていただき、自己紹介や今考えていることなど話し合いました。一人一人大切に考えていること、今が重要な局面であることなど共有ができました。不定期開催ですが、また来年の春にも開催をする予定です。ぜひ気軽に意見交換・情報交換ができる場として創っていきますので、お時間が合えばぜひご参加ください。

開催を進めてくださったグリーンピースジャパンさん、ゼロエミさん、350.orgさん 、100fortheCさん、ハッピーアースデイ大阪さん、Climate Live japanさん、パタゴニア関西さん、場所を貸してくださり、おいしい食事や飲み物を提供くださったお芋カフェBATATAS蜜香屋さん、そしてPOW CREWのみなさん、本当にありがとうございました。

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パタゴニア京都衣食遊マーケット&パタゴニア京都SNOWDAY

パタゴニア京都ストアが主催する衣食遊マーケットに参加させていただきました。

循環型の地産地消で人や環境に優しいものづくりをされている方々を招待し、パタゴニアストア内で開催する催事で、滋賀県東近江で長年環境循環の洗剤や地産地消の菜たね油などを生産販売されるなたねecoプロジェクトさんとともに参加させていただきました。

POWCREWと共に端切れから作るチケットホルダーワークショップとシルクスクリーンイベント、そしてパタゴニアプロアスリートのお二人、加藤さやかさんと高橋福樹さんのトークイベントも開催され、楽しく雪のシーズンを迎えられるイベントになりました

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滋賀大学サステナWEEK

滋賀大学で開催する学生が主体のサステナWEEKにPOW CREW関西のメンバーで参加させていただきました。学生が毎年地域でサステナビリティを実践する方々を招待し、学生にサステナビリティのための取り組みを身近に感じてもらうというコンセプト。POW CREWからはシルクスクリーン、CREWとしても活動するFREEBYRDさんは海洋プラスチックから再生させたアクセサリーやボタン作り、同じくCREWの旅する廃材キッチンカーSTUBEさんはフェアトレードコーヒーを振舞いました。学生さんも最初は様子見の方が多かったですが、可愛いエシカルな海洋プラスチックのアクセサリーに惹かれて足を運んでくださり、フェアトレードのフリーコーヒーを目当てに行列ができるなど、非常に賑やかな時間となりました。そして特別ゲストに、POWアンバサダーで地元が滋賀近江八幡の中島力さんからの活動とPOWのお話、そして学生さんとトークセッションができました。とってもいい時間になり、一人一人環境や価値観は違えど、持続可能性にかんして考えていて、これからの若い世代に僕たちも一緒になって歩んでいくことが大切だと感じました。

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ローカルコーヒーフェス浜松

毎年浜松城の麓で開催されるローカルコーヒーフェスは、ローカルのコーヒーショップを繋ぎ、そして地域の循環にもフォーカスしたイベント。POW CREWで初めて参加させていただきました。とてもよいサイズ感の公園で、美味しいコーヒーや思いの詰まった出店者の方々を巡り、一日中楽しんでいられるそんな時間。POW CREWからもシルクスクリーンとチケットホルダーづくりのワークショップを準備しました。今回誘っていただいた、海岸線の生態系の保護活動や環境教育をされているDIGTAGさん、海洋プラスチックを再生したアクセサリーのFREEBYRDさんと共に、環境を楽しく守って繋げていこうというメッセージを出させていただきました。

 スキー場とその周辺地域の脱炭素化 

オグナほたかスキー場と大雪山黒岳スキー場がSRAにジョイン!加盟スキー場は全国46スキー場に

オグナほたか

25-26シーズン、オグナほたかは50周年を迎える節目の年。
長く愛されてきたスキー場が、SRAの仲間としても一緒にシーズンのスタートを切ってくださること、そして次の50年がサステナブルであるために、取り組みを共にできること、とてもうれしいです!

オグナほたかが位置する尾瀬かたしなは、2022年に「ゼロカーボンパーク」に登録され、村をあげて脱炭素化に取り組んでいるエリアでもあります。片品村には、SRA加盟スキー場として力強く取り組みを推進されているかたしな高原スキー場や、ホワイトワールド尾瀬岩鞍もあります。
スノータウン全体で取り組みが進んでいくこと、心強いです。

冬も夏も、1年を通して大雪山系の雄大な自然ありのままを楽しめる黒岳。
例年シーズンインが早いですが、今年はさらに一足早い降雪でプレオープンされていました。
ご家族連れからバックカントリー好きまで、広く愛されるスキー場が仲間に加わってくださること、心強いです🎉

黒岳スキー場より、下記のメッセージを預かっています。

大雪山国立公園の中、層雲峡温泉から黒岳七合目までを結ぶ通年営業のロープウェイ&リフトです。
冬は黒岳スキー場として、12月から5月GWまでのロングラン営業をしています。標高1,500m、100%天然雪で滑れるスキー場ですが、気候変動はわたしたちにとって大きな課題です。
環境負荷低減のため、ウォーターサーバー設置によるPETボトル削減など、身の回りの取り組めることからはじめていますが、より「自然にロー・インパクト」な施設になるべく、取り組みを広げていきたいです!

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アウトドアブランドへのSRAトレーニングを実施

Patagonia、BURTON、Goldwin、THE NORTH FACE、KEEN、UPLNDのマーケティングチームおよび店舗スタッフを対象に、SRA(サステナブル・リゾート・アライアンス)の概要と最新動向について説明を行いました。

各ブランドでは今シーズン、SRAをテーマとした店頭展示を予定しており、説明会では設立背景、展示内容の詳細、スキー場からの声などを紹介しました。参加者からは「SRAをより応援したくなった」「カスタマーと一緒にアクションを考えるきっかけになる」といった声が寄せられました。この冬は、各アウトドアブランド店舗スタッフの皆さんも、SRA加盟スキー場の想いを伝える仲間に加わって、さらにムーブメントを盛り上げていきたいです。

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