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気候危機について知る2019-10-25T19:29:08+00:00

2016年、私たちの住む地球は3年連続で最高気温記録を更新しました。

過去80万年において、二酸化炭素と地表温度の関係はとても密接で、それは今も変わっていません。そして現在、私たち人間による化石燃料の大量消費を主な理由として、大気中における二酸化炭素濃度は過去最大となる400ppm(産業革命以前と比べると40%増)を超えました。二酸化炭素濃度と気温は深く関係しているため、私たちの住む地球は、過去と比べて明らかに暖かくなっています。その結果、度重なるハリケーンや洪水、記録的な熱波や渇水、そして大規模な山火事などが世界中で起きています。同時に、海中に溶け込んだ二酸化炭素により大量の珊瑚礁も失われています。今、状況は既に最悪の状態に陥り、世界中で多くの人々の命が奪われています。二酸化炭素濃度を350ppm以下まで戻さない限り、このまま状況は悪化し続けることは確実です。

まずは基本的なキーワードからご紹介しましょう

【天気】Weather
天気は短期的な気象状態を意味します。数時間、数日、または1週間の間で変化する気温、湿度、降水量、雲の量、視界、そして風向きなどを指します。

【気候】Climate
気候は長期的な気象状態を意味するものです。ある地域における30年以上の長期的な平均気象状態を観測する事により、より広範囲での気象変化や傾向を知る事ができます。

【温室効果ガス】Green house gas
温室効果ガスは赤外線を吸収し、その熱の一部を再び地表に向けて放射するガスの総称です。温室効果ガスは二酸化炭素、水蒸気、メタンガス、オゾン、そして、一酸化二窒素が代表的です。これらの存在がなければ、地球上の気温はマイナス19℃以下になり、生態系を維持出来ないほどになってしまいます。

【化石燃料】Fossil fuel
化石燃料は古代植物や動物からの有機炭素が地中に埋まり、さらに何千年、何百万年と加熱、加圧されることで形成されます。化石燃料を燃やすことにより、閉じ込められていた炭素が再び大気中へと放たれ、温室効果ガス濃度は高まります。そして、その温室効果によって大気はより暖かい空気を含むようになり、結果として地球全体の気温上昇へとつながります。

今、どのような変化が見られるのでしょうか?

  • 世界の平均気温が1880年から現在に至るまでに0.9℃上昇しました。
  • 1979年以降、10年あたり13.3%の割合で南極の氷が溶けている観測データがあります。(1979年が人工衛星による観測が始まった年)
    ※観測は9月の最も氷の量が少ない期間に行われています。
  • 2002年以降、陸地における氷のうち、毎年286ギガトンが失われているという報告がされました。
    ※陸地の氷とはグリーンランドや北極圏における氷や氷河を意味します。1ギガトン=100万トン
  • 過去100年において、世界の海面は17,8センチ上昇しました。

気温変化の推移

世界中の科学者の内97%が同意した事実

それは過去1世紀に渡り、この地球は危機的な状況に陥っているということです。反対の意見は存在するものの、その主となる原因は人類の行動による二酸化炭素排出量の増加によるとされています。下に示したNASAデータによると、私たちの意見はほぼ一致しているといえます。100人の内97人の医者が「あなたは重大な病にかかっています」と診断すれば、信じない訳にはいかないでしょう。

二酸化炭素と気温の相関関係の推移

2℃の気温上昇がそこまで深刻なのでしょうか?

136年間の観測記録のうち、2001年から16年間は歴史上もっとも暑い年となり、その記録は毎年のように更新されています。
科学者たちは地表の温度上昇を2℃以下に抑えるべきだと警告しています。数多くの気候変動による影響の中でも、気温上昇による氷河の急速な縮小は特に深刻です。これにより多くの水と巨大な氷の塊が海へと放たれ、結果として海面は上昇します。海面上昇は気候サイクルを狂わせ、どうなるでしょう?そう、その通り。私たちが愛して止まない冬が短くなってしまうのです。

  • 毎年、海面は3.4mm上昇しています。
  • 今世紀の終わりまでに、海面は最大で1.3m上昇すると予測されています。

では、日本ではどのような状況が予測されるのでしょうか?
現在の気候と比較した場合、将来の気候(21世紀末)は…

  • 年平均気温は4.5℃上昇し、高緯度地域ほどその上昇幅は大きくなります。例えば、現在の年平均気温*¹が15.4℃の東京の場合、現在の屋久島(19.4℃)に近い値になります。
  • 最高気温が35℃を超える猛暑日は沖縄・奄美で54日増加し、東日本・西日本においても20~30日増加しています。その他の地域においても20~30日増加します。
  • 最高気温が0℃未満の真冬日は、北日本日本海側で38日、北日本太平洋側で32日減少します。現在の真冬日の日数*¹が45日の札幌では、21世紀末には7日になります。
  • 全国的に雪は減り、冬は短くなります。降雪量は北海道内陸の一部を除いて全国的に減少し、特に本州の日本海側で大きな減少(約3.4m)が予測されます。また、降雪期間のはじめと終わりの時期の降雪が減ることで冬のシーズンが短くなり、最深積雪のピークが1か月程度早まります。

【地球温暖化により気温や海水温が上昇し、大気中の水蒸気量が増加することで、十分に寒冷な地域(北海道内陸の一部など)においては降雪量の増加が予測されます。このため、将来においても“厳冬期の北日本”では、現在と同程度の降雪が現れます。また、たまに起こる豪雪の頻度は増加することも示されています。】

【参考】気象庁 「地球温暖化予測情報 第9巻」

*¹1981年~2010年観測値の平均値

地域別の最深積雪の季節進行の変化(日本海側)
全国及び地域別の降雪量の変化(年)

解決のカギは省エネとエネルギーの脱炭素化

温室効果ガスの中でも、その影響が最も大きい二酸化炭素。その多くは発電や交通、また工場などの生産活動における化石燃料の消費によって排出されています。過去100年以上の間、化石燃料は私たちの文明にとって大きな役割を担ってきました。しかし、気候危機を回避するには化石燃料の消費を減らし、よりクリーンなエネルギー源へとシフトしなければなりません。そして、私たちはそれぞれの生活を見直し、無駄をなくしていく必要があります。だからと言って、経済成長を鈍らせたり、寒さに凍え、遠い道のりを歩き続けたり、極端な我慢や負担を強いるような生活を選ぶ必要はありません。エネルギー効率を高める省エネや自然エネルギーへの転換していく脱炭素化の技術は確立されているので(今後、ますます発展していくでしょう)、持続的な社会を選ぶ意思と行動が今求められています。

二酸化炭素を排出する化石燃料の中でも、石炭は天然ガスの約2倍の二酸化炭素を排出します。また、石炭火力発電所は気候変動の問題だけではなく、PM2.5や水銀の拡散を背景にする大気汚染による健康被害の問題も抱えています。そういった背景から化石燃料関連企業から投資を引き上げるダイベストメントも活発になり、世界的な脱石炭の流れは加速していて、G7のフランス・イギリス・カナダや他のEU諸国、アメリカの複数の州では、2030年までに石炭火力発電所の廃止を宣言しています。一方、日本では35基の新設計画(2018年時点)が進んでいて、これほど多くの新設計画を予定しているのは、先進国でも日本だけです。ただし、世界的な脱炭素化の潮流と熱心な市民活動の影響もあり、2018年から2019年にかけては千葉市蘇我地区や千葉県袖ケ浦市の計画中止が発表されるなど、明るい兆しも見えています。

日本の一次エネルギー国内供給構成の割合

【参考】資源エネルギー庁2017年度エネルギー需給実績

この先も滑り続けるために…

私たちは気候変動による影響を理解したはじめての世代であると同時に、その脅威に対処できる最後の世代でもあります。変わらずに滑り続けられる冬を選ぶのも、雪のない長く暗い冬を選ぶのも、全ては私たちの行動次第です。まさに今が行動を起こすとき。

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